ここから一番遠い海

夢日記,昔話

霜月

11月が好き。

11月は寒くて、朝の空気が冷たくて、布団から出るのがとことん辛い

朝の空気の入れ替えだって、体が震えるから本当はしたくない

でも冷たい空気が肺の中を通っていく時、体が喜びで静かにざわめき立つ

 

11月は私の季節という感じがする。

木枯らしなんて言葉に連想されるように、秋のことを何処か物悲しい寂しい季節と捉える人は多いけどそんなのは嘘だ。

朝の光景が一番美しいのは秋や冬だ。

川も空も吐く息も鳥も全て美しい、本当の姿だ。

世界が本当のありようにもどっているひとときこそ秋なのだ。

春や夏は、秋に上書きされてるレイヤーにすぎない。

 

11月は冬になる前の寂しくて寒くて冷たくて美しくて優しい秋の光が充満していて息がしやすい。