ここから一番遠い海

夢日記,昔話

「海が見たい、人を愛したい」

海そのものが好き、というよりも海を見たいと望む心や海を見ている時心の中に訪れる世界が好きなんだろう

 

怪獣のバラードに出てくる歌詞が好きだ

 

真っ赤な太陽の沈む砂漠に 大きな怪獣がのんびり暮らしてた

ある朝目覚めると遠くにキャラバンの鈴の音聞こえたよ 思わず叫んだよ

「海がみたい 人を愛したい」

怪獣にもこころはあるのさ

 

海がみたい、人を愛したいという慟哭より
寂しくて美しくて優しい叫びを知らない

 

愛されたいと叫びたくなることはきっとたくさんある
特定の誰かを愛したいと叫ぶこともきっとたくさんある

 

でも怪獣は「人を愛したい」と叫ぶ
海がみたいというのはきっとそういうことだ

 

自分の体や心を飛び出た外側に、自分の魂が傾いているさま
自分の魂がのめり込んでいくようでいて実は、彼らにあたたかく照らされている
そういう働きだ

 

初めてQueenの、Somebody to loveを聴いた時、これは叫びの歌だと思った
フレディマーキュリーは決して金切声をあげているわけではないけれど
彼がこの歌を歌っていた時、彼の心はきっと
海を望むときと同じように、照らされていた

怪獣と同じように

出かけよう砂漠超えて愛と海のあるところ

 

怪獣は海を見つけられただろうか