ここから一番遠い海

夢日記,昔話

温かいパンを食べて

毎年3月のこの週は心の調子がめちゃめちゃになり、抗えないネガティブな感情に取り憑かれて大変なことになる

それがどうしてかここに書くとまた落ち込んでしまうので止める。

 

今年はなんともなかった、よかった、と胸を撫で下ろしたのも束の間、金曜日の晩SNSを開いてNHKのニュースをつけてしまったのが運の尽き、あっという間に心がめちゃくちゃにぐちゃぐちゃになった。

 

この時期の寒さと、どでかい悲しみと。

 

朝起きても辛さが拭えない。とてもじゃないが文章にできないあの苦しさはなんなんだろうな。

 

何も変えられないし、何か変えようとしてもそれは絶対に自分が傷つきボロボロになる結果に終わる、というよくない思い込みに支配される。そう、何をやっても無駄だよ、と悪魔にずっと囁かれているような。

 

心の調子が悪くとも、なるべくいつも通りに行動するのが大事、とこの間宇多田ヒカルが言っていたのを思い出す。

 

母親と電話してちょっと回復する。

やるべきことをやろうと上着を着て外に出ると私のことをとても可愛がってくれている近所の美容室の女主人の姿が見える。

近所にパン屋ができるらしいと教えてもらえた。

 

近所にパン屋ができる!

なんだろう、この幸福な気持ちは。

 

さっきまでベッドで、どうせ今日1日自分が想像しうること以上のことは何も起きない…と絶望感みたいないじけた気持ちでいたのに、あっという間に予想外の出来事が耳に入ってきた。

 

そのことも嬉しいし、近所にパン屋ができる、という出来事は思っている以上に心を温めてくれるものだった。

 

失われた人のことを悼み忘れないのは大切だが、冷たい海のことばかり考えていても何も変えられない。

 

温かいパンを食べて生き抜いていこう。